(平成15年6月30日、月曜日、不正脈)
目が覚めた。ラジオをつけるとラジオ深夜便の「心の時代」が終るところであった。4時少し前のようだ。外泊で十分な睡眠を取ったこともあり、めずらしく気分爽快である。足の傷に少しの不安があるものの、今週末には退院という期待感がよりそういう気分にしてくれるのだろう。
ところが、現実は厳しいものである。朝7時、看護師が検温に来た。看護師の中でもしっかりしたTさんで、私が信頼している看護師のひとりである。彼女が「不整脈がでましたよ。今朝の4時過ぎに5連発で。ずっとでなかったのにね」と言った。「え! T医師(内科)がまた困るのでは? 薬を飲むと副作用が心配だし、飲み始めると1週間の経過観察入院が必要になる...」意気消沈である。現実は本当に厳しい。いつものように”不整脈が見つかったのだから良かったのだ。見つからなかったら突然死していたかもしれない。”と思えれば良いのだが、今回はとてもそんな気持にはなれない。つい先ほどまで、退院後の自宅静養のことを考えていたのだ。今日、T医師(内科)は外来診察日である。診察は午後4時過ぎまでかかるので、不整脈への判断は夕方になってしまう。
ユウツな一日であった。T医師(内科)がやってきたのは夕方の6時を回っていた。夕食を済ませTVを見ている時にやってきた。いよいよだなとベットから起き上がる。T医師は、「まぁ、これくらいの不整脈なら薬は飲まなくても大丈夫だよ。内科的には退院してもらっても結構です。通院で様子をみましょう。」と言った。意外な言葉であった。退院予定が振り出しに戻るとあきらめていたので、嬉しかった。先ほどまでのモヤモヤ感が一掃された。
ナースセンターの前に七夕の笹が飾られている。短冊には入院患者の思いが書いてある。”早く元気になれますように”、”手術が成功しますように”....ここ数年全く忘れていた七夕様。病院の心遣いが嬉しかった。私もなにか書こうと思う。