豪華版旅行である。往復新幹線、しかも1泊。私にとっては最高の贅沢である。なぜ出来たかというと数年前から貯めていた旅行ギフト券が満期を向かえたからだ。それを使っての豪華旅行。心に残る旅となった。
JR京都駅に着くとそのまま嵯峨野線に乗り換え嵯峨嵐山へ降り立った。朝まだ早い時間なので観光客は少ない。珍しく天気が良いなと妙な感じである。渡月橋を渡り対岸の法輪寺に行く。行けそうで行けないお寺であった。このチャンスにとばかりに訪れた。静かな境内である。朱色の多宝塔が美しい。桂川に戻ると、多くの人が釣りをしていた。名前は知らないが小魚が入り食い状態であった。その横で鷺が恨めしそうに見入っていた。渡月橋を反対岸からローアングルで撮ってみた。予想外にいい写真になった。渡月橋を戻り天龍寺に向かった。この時間になると観光客もだいぶ増えてきていた。天龍寺の庭園をゆっくり観るというのも今回の旅の目的の一つである。床に腰を下ろし庭園を眺める。頭がボーっとして気持ちが良い。それほど心を癒す力がこの庭にはあるようだ。15分、短い時間ではあったが満足した。写真もいやというほど撮った。
天龍寺を出て嵯峨野散策に向かう。竹林の写真は見事に撮る事ができた。観光客がほとんどいないのだ。確かにこの時期の京都は華がない。しかし、そこが狙い目だ。観光客で溢れた俗っぽい京都より私はこの方が好きである。京都には静寂が似合う。常寂光寺を通り過ぎ二尊院に入る。本堂右に釈迦如来像、左に阿弥陀如来像の二本尊が安置されており、二尊院の名もそこから名付けられた。事務員らしい人に説明をしてもらった。2日前京都は大雪であったそうで、本殿の前にも整理された雪が残っていた。人がいないということは実に素晴らしい。院を後にして念仏寺に向かう。参道には1組のカップルがいるだけであった。念仏寺でお金を払って入ると、後のお客が障害者手帳を見せている。どうやら無料拝観ができるようである。京都には幾度となく来ているが、それには気づかなかった。運の悪いことに、今回は携帯してこなかったのだ。拝観料500円がもったいない。いい勉強をさせてもらった。京都には障害者手帳と記憶に刻んだ。この拝観料が結構高く、私のようなペースで回ると5,000円を超えることもある。話が横道にそれたが、念仏寺の賽の河原での写真撮影が禁止されていた。以前はOKだったような気がするが、それでも周囲の目を盗んで...そうだ今日は周囲の目はないんだと思い直し、それでも遠慮気味にシャッターを押す。そこから清涼寺に向かう。30分ぐらいのウオーキングである。
この寺の隣には森嘉という豆腐屋がある。京都ばかりでなく遠くから買いに来る人が沢山いることで知られている。家に送ろうと思ったが生ものなので駄目なようだ。ここから嵯峨嵐山駅まで歩く。時間にして20分ぐらい。竜安寺の石庭をカメラに収めたくバスを探してみるが適当なのがわからない。結局、闇雲に歩くことにした。東に向かってどんどん歩く。嵯峨野を少し離れたこの辺りは住宅地で京都らしい風情は感じられない。1時間ぐらい歩いただろうか、脇道から基幹道路に出てバスお探したが、適当なのが見つからない。しょうがないのでここからはタクシーで行くことにした。乗ったタクシーの運転手は実に感じの良い人で、思わずチップをはずんでしまった。15分ぐらいで竜安寺へ着いた。障害者手帳を持ってくれば...切符を買おうとすると、「工事中で壁に青いシートが張ってありますが、良いですか」と尋ねられた。興ざめである。私は入園を次の機会にしようと決め、きぬかけの路を金閣寺に向かって歩き始めた。立命館の前を通り過ぎると急に街中に出る。15分も歩くと金閣寺である。
金閣寺は何度来ても飽きない。それほど魅力ある場所である。金閣寺から平野神社、北野天満宮と回る。この2つの神社は金閣寺から近い。北野天満宮横の喫茶店へ入る。前回来たときにも寄った店である。数ヶ月前に。数ヶ月前、ここで随分話をした。30分は話しただろうか。当然私を覚えていると思ったが、全く覚えていなかった。私もはっきりと顔を覚えていなかったので、相手ばかりは責められない。少し期待をしていただけに寂しい思いをした。バスに乗って四条河原町へでた。そこに私の宿泊するホテルがある。