この日はゆっくりしたいというのが本音であった。何かと多忙だったので、喫茶店でゆっくりお茶でも飲みながら情報処理の参考書を読もうと思っていた。いつものように名古屋駅に出かけた。喫茶店に行く前に、以前から気になっていた身体障害者のJR運賃が割引してもらえるのかどうかを、緑の窓口に聞きにいった。若い女性の係員は実に迷惑そうな態度で説明してくれた。どうも一種の手帳を持っていると運賃が半額になるらしい。新幹線の特急料金は除かれるとのこと。私は、衝撃的に窓口で「京都までのぞみ1枚ください」と言ってしまった。割引料金で、4,380円であった。私は慌しく新幹線に乗り込んでしまった。今にも空は泣きそうであった。少し後悔の気持ちもあった。
自分の気持ちをリフレッシュしようと気分を切り替えた。ここが私の良いところである。以前からどうしても歩きたかった、桂川畔を嵐山までをウオークしようと目的も具体的に設定した。大垣を過ぎた頃から窓を激しい雨が叩く。やはり無計画な行動は取るべきでは....と後悔の念が....それでも米原を過ぎたあたりから雨はやんだ。
京都駅に降り立ち、私は、桂川を目指してドンドン西に向かって歩き始めた。空はどんより鉛色である。知らない町を歩くのは好奇に満ちてわくわくする。代わり映えのしない風景でも何故かどきどきする。ここが京都の町だということがその思いを強くしている。西京極球場の横をとおり、桂川に着いた。京都駅から1時間30分ぐらいの距離だ。ここで雨が激しくなった。体は汗まみれになっていたので、雨はそれほど気にならなかった。むしろシャワーのようで気持ちよくさえあった。
後は、これを嵐山まで遡って歩けば良い。距離にして7〜8キロだろう。地図も案内書もまったく持っていないが、直感的にそう思った。嵐山の方角にはもやが立ち込めていた。
途中、松尾大社により、歩き続けた。駅から約4時間で嵐山に到着した。雨の嵐山であった。傘をさしながらのウオークであったので、濡れ鼠のように全身がずぶ濡れになっていた。私は、そうそうに嵐山を後にし、四条河原町に向かった。着替えを買ってゆっくりしたかったのだ。
河原町西京極アーケド街のユニクロでTシャツを500円で買う。雨は相変わらず降り続いていた。四条の高島屋の前にある立ち食いそば屋によった。そばが1パイ200円。このご時世に頭が下がる。味もそこそこで満足。この後は、競馬(祇園にあJRウインズがある)、パチンコ...のギャンブル三昧。午後6時を過ぎた頃、錦市場を歩くと閉め始める店が多かった。
午後、7時46分発のぞみに乗り、名古屋に帰ってきた。一寸贅沢だったかもしれないが、心はリフレッシュできていた。満足感で心も体も酔いしれていた。健康万歳!!