(プロロ―グ)
東京、いや正確に言えば千葉の、幕張メッセで開かれているNet&Com21に参加するための上京である。東京は3年ぶりである。 今年の歩き始めも出来ないでいる。何かきっかけが欲しいのだが。そんな思いの時の上京である。小田原〜熱海の約20kmを踏破(もちろんウオーキング)するのが今回の目的である。Net&Com21の帰り、湯河原に泊ることにする。湯河原をベースに歩こう、前から一度行きたいと思っていた温泉地。きっと楽しいウオーキングになるだろう。(さぁ湯河原へ)
幕張から快速で東京駅に戻る。約20分である。途中に東京ディズニーランドがあるので何時も込んでいる列車である。もっとも幕張は、今回で3度目なのだが。東京駅に3時過ぎに着く。チョット贅沢ではあるが、新幹線で小田原まで出ることにする。小田原城を見物したいのだ。3000円を払い新幹線に乗り込む。(ひかり大阪行き:この時間帯にはこの1本だけが小田原に止まる)4時5分に小田原に着く。閉館の時間が近づいているような気がして、急ぎ足で城まで歩く。約10分で北玄関に着く。入場券400円を払い門をくぐる。ぎりぎりセーフである。(4時30分が入場リミットであるようだ)城内は特色のあるものではなかった。天守閣に上り辺りを見回す。正面には相模湾が広がっている。小田原は海に近いんだ、フトそんな風に感じた。視野を右手に取ると(湯河原の方向を見ると)そこには大きな山が鎮座しているではないか。ある程度予想はしていたものの。険しすぎる山々が私を笑っているようである。あの山を歩くのはチョット無理かなぁ。
城見物を終わり、駅前の繁華街を歩く。梅祭りの幕が目につく。夜食にと駅前で「雑魚めし弁当」(先日TVで見た。650円)を買う。JRに乗り込み、一路、湯河原を目指す。早川駅に着く。ここの駅まではなんとか歩けそうだ。電車は通勤がえりの客で込んできた。電車は早川を出る。しばらくすると私は愕然とした。歩く道がないのである。立ったり座ったりして道を確認するのだが、道は山の中、それもかなり高いところにあるようだ。トンネルばかりが続く。車窓から時々見える海を見ながら呆然としていた。とても無理。それが私の結論であった。電車は根府川、真鶴、そして湯河原に到着した。辺りは薄暗くなっていた。
宿泊予定の宿は、歩いて30分程と聞いていた。案内地図を取り出すとこれが実にわかりにくい。日頃鍛えた方向感覚を頼りに歩きはじめる。"明日はどうしようかなぁ"と考えながら。そんな時、私の目に飛び込ん出来たのは、「箱根定期観光バス」の文字であった。折角来たので明日はこれを楽しもう。しかし、駅巡りも捨て難い。宿に着いてからゆっくり考えることにしよう。
かれこれ20分は歩いただろうか、宿には未だにたどり着けない。方向さえ正しいのかと不安になる。湯河原という地名から受けていた私の印象は、昔からある古いタイプ(湯治場)の温泉地と思っていたが、どっこい実際は地方色のないどこにでもある温泉街である。左手にボーリング場がある。案内地図では確か目印になっていたようだが。案内地図を取り出し確認する。も少し先のようである。だらだらと続く坂道を登ってゆく。30分以上は歩いただろう。ひょっとしたら行き過ぎたのでと不安になる。早速、酒屋に入り道を尋ねる。やはり、行き過ぎてしまっていた。さっきのボウリング場より手前らしい。ボウリング場横の細い脇道に入り川沿いに200メートぐらい戻らなければならそうである。言われたとおりに歩くと宿泊予定の宿に着いた。電車を降りてからかれこれ1時間は立っている。
組合員の宿ということで、建物もそこそこで、料金(夕朝食付き8500円)も安いのだが、部屋で食事をさせてくれる。それが妙に嬉しい。こういった宿では食堂での食事が当たり前になっている。休み前なのにあまり宿泊客がいないらしい。風呂も一人でゆったりと入ることが出来た。風呂から上がり、食事を終え、小田原で買った詳細地図を取り出す。明日の計画を立てなければ。やはり、小田原〜湯河原間はウオーキングでは無理であった。せいぜい、小田原〜早川、小田原〜熱海が可能なようだ。ただし、熱海も山を越えなければならない。明朝、熱海方面の道を確かめてから、歩けるようなら歩こう。そう結論して眠りにつく。(眠れない)
旅先ではいつもこうである。午前3時過ぎに目が覚める。眠いのに興奮気味で寝られないのである。ナップから「COBOL」(情報2種試験用)を取り出し、読みはじめる。別にここまで来てこの本を読む必要はないのだが。5時になった。着替えを済ませフロントに降りる。自動ドアの前に看板が立っている。開門時間:6時から22時。エー!6時にしかでられないの。フロントに声を掛けてみる。明かりは点いているのだが返事がない。諦めて熱いコーヒーを飲みながら係りの人が来るのを待つことにする。10分ほどすると気の良さそうなおじさんが出てきた。頼んで時間前に玄関を開けてもらった。(早朝ウオーキング)
玄関を出た。辺りは真っ暗らである。旅館の前を流れる千歳川沿いを車を避けながら下ってゆく。街路塔はあるのだが歩道がない。耳を澄ますと静寂のなかに川の流れる音がする。300メートルぐらい歩くと、やっと歩道が整備されている。立派な歩道である。ウオーキングを意識した歩道である。更に川を下り新幹線とJRの高架をくぐる。道を左に折れ駅に向かう。昨晩ある程度の決断をしたのだが、まだ迷っている。せめて熱海までは歩きたいのだ。町中に入ってきた。6時を少し回っている。辺りはやっと薄明るくなってきた。駅前の坂を海に向かって下る。右手にはかなり高い山がある。この山を越えたところが熱海である。海岸線の国道135号にでる。熱海への標識が眼に入る。7km、たいしたことない。朝は完全に明けていた。国道を南に300メートルぐらい進むと道は急勾配の山道になっている。よく見ると右側に申し訳程度の小さな歩道が付いているのだが、その横を大きなトラックがすごいスピードで走っている。無理だな。危険すぎる。それが結論である。
今度は千歳川を溯って宿に向かう。お年寄りとすれ違う回数が多くなってきた。まったく元気である。うらやましい限りである。旅館に着く。7時15分。予定外ではあったが"未だ明けやらぬ湯河原ウオーキング"を楽しめた。今回はこれで良しとするか。温泉に入り、さっぱりしたところで、朝食をとり、身支度をして宿を出る。(電車のハシゴ)
まず奥湯河原の不動滝に向かう。この辺りではかなり有名らしい。待つ事なくバスが来た。バス停が200〜300メートル置きにある。これにはびっくりした。観光地用というより地元の人の足代わりになっているらしい。結構、坂が多いのでこうなったのだろう。バスに10分ぐらい揺られると、もう不動滝。滝をみてガッカリ。
本当は寒いのだろうが、朝はいった温泉のおかげで体がぽかぽかしている。今乗ってきたバスが折り返してきた。早速乗り込み駅に向かう。その時、ふと思いついた。どうせ何回この地に来ても歩けないのだから、この際電車で駅を訪れようと。完全踏破が目的であるが、今回の場合は仕方ない。こんなことがあってもいいさぁ。完全主義はとうの昔に捨てているのだから。臨機応変,適当にやればいい。そんな思いで湯河原駅に着く。8時15分。電車に乗るのであるが、10時発の「箱根定期観光バス」に乗ろうとすると結構条件的には厳しいものがある。
早速湯河原で入場券を買い、上り電車で根府川に向かう。10分ぐらいで到着する。駅は無人駅で、入場券を買うのことができない。10分ほど待ち、今度は下りの電車に乗る。真鶴駅に到着する。山間の町なので無人駅かなぁと思ったりもしたが、ここは結構な町であった。駅をでて周囲を歩きながら写真を撮る。本当は歩きたかったなぁ。なおも未練を残して下り電車を待つ。時計を見ると9時を回っている。熱海まで行き、再び湯河原に10時までに戻るのは苦しい。もしかしたら、熱海からも定期観光バスが出ているのでは。9時20分、熱海着。バス会社を探す。9時30分のバスに乗ることが出来た。熱海ではもう少しゆっくりしたかったのだが。
駅名 到着時間 湯河原(翌朝) 08:18 根府川 08:44 真鶴 08:52 熱海 09:22 早川(小田原から戻る) 15:15
小学校の修学旅行依頼の箱根、芦ノ湖を存分に楽しんだ………………… 当初のもくろみは木っ端微塵に崩れたが、それなりに楽しい旅であった。近々にまた熱海を訪れたいものだ。今度も山が邪魔をしているようだ。
..See You Again.......
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