2003年5月28日、私が心臓のバイパス手術を受けた日である。手術室へ入るその瞬間、私は何を思っていたのか今でもはっきり覚えている。もちろん家族のために生きなければというのが一番なのだが、元気になったら女房殿と京都へ行きたいと考えていた。世話になった女房殿に少しでも恩返しをしたいという気持ちであった。心配する家族の思いからすれば少し不謹慎かもしれないが、そのことしか頭に無かった。今にして思えば、これからの恐怖に打ち勝つために無理やり思い込むようにしていたのかもしれない...
私は、元気を回復した2003年8月30日、手術から3ヶ月を経過した日、私は女房殿と京都貴船にいた。この時の震えるような喜びを決して忘れることはないだろう。元気になれたんだという安堵感と京都の情感が完全にダブってしまった瞬間であった。

それ以来、私は頻繁に京都を訪れるようになった。京都の町は、私がどんな精神状態のときも優しく受け止めてくれる。鴨川の流れる音を目を閉じて聞くと、そこは現実とはおよそ遠い世界である。そこに身を任せる心地よさを私は知ってしまった。


【石峰寺の羅漢達】
 石峰寺の羅漢達のスライドショー

2008


2007


2006

【鴨川の朝】
鴨川の朝の写真(1) 鴨川の朝の写真(2) 鴨川の朝の写真(3)

2005


2004


2003


2002


2001


1998


1997